混沌のサガフロンティア

白黒の初代ゲームボーイの魔界塔士Sa・Gaに始まる旧スクウェアのサガシリーズには、非常に特徴的な点があります。

リリースするハードが変わりタイトル変更のたびに繰り返される「常軌を逸して暴走の域にまで達した意欲作→段々洗練されていく」というサイクルの存在です。

ハードが変わるたびに洗練度がリセットされるというのは今から思い返しても意味が分かりませんし、当然ながらゲームとしての出来も面白かったという印象もハード後発作のほうが優れていたように思い出されます。

他に類を見ない斬新な意欲作という点でも後発作が劣るわけではありません。

それでも『作品に与えられた、タイトルに付随するトラウマのような何か』と言う決して消えない傷痕という一点においてはハード一作目が圧倒的です。

初代プレステの『サガフロンティア』は、まさにその新ハードでリリースされたサガの一作目にあたります。

そして暴走するサガシリーズ初代作の真骨頂を全力で叩き付けてくるそんな作品でもあります。

文明レベルや文化の方向性、住んでる種族もバラバラな無数の世界=リージョンを旅をして巡る、そして主人公たちの種族も様々という作りは初代魔界塔士Sa・Gaに非常に近いものがありますが、当時最先端のCG技術でその世界が描かれるためごった煮感がさらに凄まじいことになっています。

そしてさらに混沌具合に拍車をかけているのがシナリオの構造です。

主人公により展開が違うマルチシナリオと謳われる作品は多いですがその多くが最終的に一つの世界の危機に収束していくという構造です。

が、サガフロのそれは主人公ごとに交わることなく物語からラスダン・ラスボス・エンディングまでキッチリ違います。

まあこのゲームの異常なパワーについては実際に遊んでもらわないと1/100も伝わらないんですが。